gottaNi ver 1.1

奇跡屋


UP:2018-08-06

「――いらっしゃいませ」  迷いながらそっと来店したところ、いきなり即死級の先制攻撃で思わず撤退。……そんな出だしから、30分近い葛藤の末に意を決し、男がもう一度その店に踏み込むと、今度は滑らかな声に出迎えられる。  等 […]


UP:2018-08-04

 その店は、寂れた元繁華街の、大通りから外れた路地の、さらにその奥のガレージにあった。  不格好な機械の部品や、何かの工具、オブジェのような工作機械……そんなものが雑多に詰め込まれた空間の隣に、シンプルなドアと、そこだけ […]


UP:2018-08-04

 絡繰屋(からくりや)の朝は早い。  日が昇る前から起き出して、身近なところでは国内特区、遠ければ遥か国外の紛争地帯、時差も何のそのでネットを巡回し、隙あらば流出したあれやそれを格安で買い漁り、ときどき真面目に技術資料を […]


UP:2017-04-17

2015年の正月 >> 絡繰屋 あと数名ほど書き足そうかなあ、と思っていたものの、そのままにしてしまったやつです……


UP:2017-04-17

2015年の正月 >> 香籠 あと数名ほど書き足そうかなあ、と思っていたものの、そのままにしてしまったやつだ!


UP:2016-11-17

4.ねぇ 私は本当にあなたのことが好きで嫌いで   大好きで大嫌いで大嫌いで大嫌いで大嫌いで ねえ分かりますか?


UP:2016-04-06

 透明なビニール袋の中で、窮屈そうに淡い緋色が揺れ動いていた。 「……金魚か?」 「金魚でなければ何に見えるのさ。メダカ?」 「あぁん? 馬鹿ぬかすなよ風流、こんなでけぇヒメダカがいてたまるか」  始まってしまった舌戦は […]


UP:2016-04-06

「珍しいな。乱れ菊に見えたが……彼岸花か」  浴衣の柄を見た的場屋の、第一声。  紫を主体とした濃淡の生地に、薄く重ねられた紅の曲線は、夕暮れの空に映える彼岸花の意匠。帯結びは片花文庫で、同じく彼岸花をあしらった簪を飾り […]


UP:2016-04-06

 風流(ふうりゅう)は、自室のベッドに力なく身体を投げ出して、億劫な気分を隠しもせずに口を開く。 「……で?」 「はい、的場屋(まとばや)からのご依頼で、宵祭りの間、香籠(かごめ)にお社の守りをお願いされたそうです。奇跡 […]


UP:2016-04-06

 朽ちた屋敷。廃墟となった富の証。それはつまり、遺跡。  砂塵と埃を鮮明にする、天井の穴から零れる光。それだけを頼りに歩き続ける。  打ち捨てられた家具や崩れ落ちた板が乱雑に転がる床は、気を抜けばすぐにでも足を取られて倒 […]