UP:2023-01-13
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千変万化 |
UP:2018-11-28
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始まりは、多分その一言だったのだろう。 「怪しいな」 ――奇跡屋さんたちの、ちょっとした日常のおはなし。 |
UP:2016-04-06
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透明なビニール袋の中で、窮屈そうに淡い緋色が揺れ動いていた。 「……金魚か?」 「金魚でなければ何に見えるのさ。メダカ?」 「あぁん? 馬鹿ぬかすなよ風流、こんなでけぇヒメダカがいてたまるか」 始まってしまった舌戦は […] |
UP:2016-04-06
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「珍しいな。乱れ菊に見えたが……彼岸花か」 浴衣の柄を見た的場屋の、第一声。 紫を主体とした濃淡の生地に、薄く重ねられた紅の曲線は、夕暮れの空に映える彼岸花の意匠。帯結びは片花文庫で、同じく彼岸花をあしらった簪を飾り […] |