鳥の影がいっせいに羽ばたき陽を陰らせた。重なり奏でられた羽音は葉音にも雨音にも似ている。まばたきも覚束ない眠り目に、その影たちのくれた遮光幕はたいへん有り難い。
午睡への強い誘惑、ようやっと手にした二度目の書への執着。ふらふら両の欲求に翻弄され…気付けば眠りに落ちていた。
朽ちた祭壇に、真新しい本。
絹張りか、艶やかに光を照り返す表紙が、斜陽の空間に君臨している。ただ、そこに記されていたはずの表題は、ない。
手にとって見れば、枯れた金色が点々と残されて、赤みを帯び始めた空の色に染まっていた。
箔押しされていた文字はどうやら、先に立ち去っていったらしい。
午睡への強い誘惑、ようやっと手にした二度目の書への執着。ふらふら両の欲求に翻弄され…気付けば眠りに落ちていた。
朽ちた祭壇に、真新しい本。
絹張りか、艶やかに光を照り返す表紙が、斜陽の空間に君臨している。ただ、そこに記されていたはずの表題は、ない。
手にとって見れば、枯れた金色が点々と残されて、赤みを帯び始めた空の色に染まっていた。
箔押しされていた文字はどうやら、先に立ち去っていったらしい。