ふらふらと、見知らぬ小花の散る小道をゆく。おぼつかない足取りは眠気のせいだ。手に取ったのは表紙のかすれた古い書で、しかし中身は今まででいっとうまとまりのある断章だった。手から離れる前に読み切らねばと、夜を数えることも忘れて没頭したのだ。……睡魔に負けたあと、この記憶がかすれていなければいいのだが。
ここに管理者のような存在がいるのかは、定かではない。物音や人影と出会うことはあったが、対面したことはついぞなかった。
だが折に触れ、開いた戸口の先には、食事や寝所が整えられ、使えとばかり待ち構えている。大抵はその後、有価物や編纂中の資料が、手許からふといなくなるのだった。
ここに管理者のような存在がいるのかは、定かではない。物音や人影と出会うことはあったが、対面したことはついぞなかった。
だが折に触れ、開いた戸口の先には、食事や寝所が整えられ、使えとばかり待ち構えている。大抵はその後、有価物や編纂中の資料が、手許からふといなくなるのだった。