目覚め、覚えのない風景にしばし思考が空回る。見晴るかす草木は初夏の頃といった風。一夜を借り、眠りに落ちたはずの寝室の気配はとうに無い。
……ああまったく、寝ている間さえ『此処』の気まぐれは容赦なく、こう放り出して知らぬ顔だ。
遠く、方向の当たりもつけられぬ遥かどこかで、鐘が隠々と響き渡った。
今日も、書と知を求める放浪が、始まる。
はらはら紙片が舞い落ちる。花のように落ちて積もり、雪のように積もって消える。この断章たちもいつか読み解くことができるのだろうか。
伸ばした手には気休めほどの重さが掠めて、それもすぐに風へ帰っていった。
ちらちらと文字たちが宙を舞う。ここでは永遠に物語たちが踊るのだろう。
……ああまったく、寝ている間さえ『此処』の気まぐれは容赦なく、こう放り出して知らぬ顔だ。
遠く、方向の当たりもつけられぬ遥かどこかで、鐘が隠々と響き渡った。
今日も、書と知を求める放浪が、始まる。
はらはら紙片が舞い落ちる。花のように落ちて積もり、雪のように積もって消える。この断章たちもいつか読み解くことができるのだろうか。
伸ばした手には気休めほどの重さが掠めて、それもすぐに風へ帰っていった。
ちらちらと文字たちが宙を舞う。ここでは永遠に物語たちが踊るのだろう。