開いた本。
中には、つい数日前に手を伸ばそうとした本の、同じ世界の、いつかどこかで、が納められた別の物語の断章たちが眠っている。
ぱらと流して、あきらめた。この解読は取り掛かるには早すぎる。
ふと揶揄する声が「ライブラリ、だからな」と夜気を踊らせた。
「コメントの欠けたライブラリ、関数群」
ここは《図書館》なんて可愛いものじゃない。
コメントもドキュメントもないぐちゃぐちゃな関数の集まった《関数群》が「ライブラリ」なのだ。
使ってみないと分からない、中を見てみないと理解できない、そういうものの巣窟。
往きて語られるものあれど、還りて語るものない、無名の都。此処には、今日も見果てぬ書たちが並ぶ。
無限の叡智をおさめた殿堂、と称される一方、知識の万魔殿、無知喰らいの巣、とも呼ばれる魔の領域。
──迷宮書架、すなわち《ライブラリ》が、その名であると知るのは、我々だけだ。
中には、つい数日前に手を伸ばそうとした本の、同じ世界の、いつかどこかで、が納められた別の物語の断章たちが眠っている。
ぱらと流して、あきらめた。この解読は取り掛かるには早すぎる。
ふと揶揄する声が「ライブラリ、だからな」と夜気を踊らせた。
「コメントの欠けたライブラリ、関数群」
ここは《図書館》なんて可愛いものじゃない。
コメントもドキュメントもないぐちゃぐちゃな関数の集まった《関数群》が「ライブラリ」なのだ。
使ってみないと分からない、中を見てみないと理解できない、そういうものの巣窟。
往きて語られるものあれど、還りて語るものない、無名の都。此処には、今日も見果てぬ書たちが並ぶ。
無限の叡智をおさめた殿堂、と称される一方、知識の万魔殿、無知喰らいの巣、とも呼ばれる魔の領域。
──迷宮書架、すなわち《ライブラリ》が、その名であると知るのは、我々だけだ。