眠い。
昨夜ふと手に取った本のせいだ。まだ迷い込んだばかりの頃、知らずに翌日また続きを読もうと手放してしまった物語。
ここは読みかけでも容赦なく行方知れずにして、素知らぬ顔で別の物語を差し出してくる。読み終わってからでなければ危なくて本を戻せない。
だから最後まで読もうとして――ああ、眠い。
鳥の影がいっせいに羽ばたき陽を陰らせた。重なり奏でられた羽音は葉音にも雨音にも似ている。まばたきも覚束ない眠り目に、その影たちのくれた遮光幕はたいへん有り難い。
午睡への強い誘惑、ようやっと手にした二度目の書への執着。ふらふら両の欲求に翻弄され…気付けば眠りに落ちていた。
昨夜ふと手に取った本のせいだ。まだ迷い込んだばかりの頃、知らずに翌日また続きを読もうと手放してしまった物語。
ここは読みかけでも容赦なく行方知れずにして、素知らぬ顔で別の物語を差し出してくる。読み終わってからでなければ危なくて本を戻せない。
だから最後まで読もうとして――ああ、眠い。
鳥の影がいっせいに羽ばたき陽を陰らせた。重なり奏でられた羽音は葉音にも雨音にも似ている。まばたきも覚束ない眠り目に、その影たちのくれた遮光幕はたいへん有り難い。
午睡への強い誘惑、ようやっと手にした二度目の書への執着。ふらふら両の欲求に翻弄され…気付けば眠りに落ちていた。