街にはいつでも、雑多な噂があちこちを気ままに漂っている……
そんな都市伝説とかに引っかかってしまった、オカルト適正ちょっと高めの子供たちとか、謎の清掃業者とか、怪しい害虫駆除会社とかが、てんやわんやする話。
羽灰、あるいはFolklore-Fakelore
概要†
すこし変な現代系の世界で起こる、 ちょっと不思議な都市伝説やらなんやらの話です
羽灰奇談†
――ある晴れた冬の朝、目の前に天使が現れた。
見たものが灰になって消えるという天使の都市伝説が広まる街で、少年と少女は翼を持った美しい『何か』と遭遇した……。そこから転がる都市伝説と宗教団体と清掃業者のてんやわんや。
雪灰奇譚(仮)†
――ある晴れた冬の朝、街には『雪』が降っていた。
雪とともに訪れるという『天使』の都市伝説が噂されはじめた街で、少年と少女はふたたび翼持つものと遭遇する……。ここから転がる都市伝説と清掃業者と人ならざるなにかたちのてんやわんや。
登場するもの†
たぶん主人公†
ヨリ†
たぶん主人公、のひとり。どこかぼんやりした視線をした高校生男子。趣味はネットサーフィン。好物は紅茶。甘いものは苦手。
霊視の力を持て余し、振り回されており、幼少期から見えなくていいものを見てきた。あまり視界をクリアにしないよう、つねにぼんやりと周囲を見るのが癖になっている。
羽灰を経てなんやかんやあってJCSのバイトに採用されてしまった。
チナミ†
たぶん主人公、のひとり。どこかおっとりした雰囲気をした高校生女子。趣味はとくにないが、雑誌を見たりネットを見たりしてかわいいものの情報を摂取するのは好き。好きなものは甘いもの、苦手なものは苦いもの。
夢に限定されるが、霊視と過去視と千里眼と予知とをごたごたにして薄めたようなスキルを発揮することがあり、しばしば『やらかし』ている。
羽灰を経てもとくに変わることもなくヨリを巻き込んで巻き込み事故を起こしている。
UQI†
通称、ユキ。ヨリがネットのオカルト系掲示板とかで知り合った友人のようなもの。
JCS†
清掃会社を名乗る謎の組織。清掃の延長で、訳あり物件の厄払い、怪異の解消、も扱うようになった、とはかれらのお決まりの説明である。
チーフ(エニグマ)†
JCSの厄担チームをまとめる人物。ヌエ、あるいは鵺式と呼ばれていることもある。いつもにこにこ営業スマイル、敬語は忘れず、敬意も忘れず、喪服のような黒いスーツを常用する、ノーネクタイ眼鏡のお兄さん。
真面目にお仕事モードの時は黒ネクタイを装備して眼鏡はキャストオフされる。
夜刀神の系列と思われる神霊に庇護された子供であり、見鬼と千里眼を合わせて割ったような瞳をもつ青年。
マネージャー(リドル)†
JCSの地方組織を統轄する人物。チーフの上司。黒髪の美しい女性だが、海を渡ってやってきた人外の存在であり、正体は精霊とも妖異ともつかない黒猫である。
ドリィ(黒歌鳥)†
チーフが連れ歩いている黒服の少女。浮世離れしたような、地に足のついていないような、どこか危なっかしくふわふわとした雰囲気をしている。
黒格子とも呼ばれ、つまり、降霊あるいは神降ろしのための人材。しばしば『お告げ』としてチーフたちに気紛れな助言をしたり、しなかったりする。
天使(Im-A)†
『告死天使』『灰化現象』の都市伝説として知られていた存在。天使、UMA、天狗、等々の呼称で指し示されるが、その正体は謎である。
整った中性的な容貌で、背中に翼が見えることもあるという。神出鬼没。
JCSはのちにかれらを『Imitation-Angel』と名付けた。