gottaNi ver 1.1


行き着く先など、知れている

***

 わたしはただ、壊れていた。
 痛いことも、怖いことも、ぜんぶぜんぶ、壊れてしまえば平気になったから。

 壊すことは、いいことだ。
 壊すことは、たのしい。
 壊れることも、たのしいこと。

 だって、それがわたしだから。
 わたしに求められたものだったから。

「あーあ」
 ……と、ここのところ落ち着いてしまった情勢に、つまらない、とひとつぼやく。
 出撃もなく、わたしを壊してくれるものもない、ここは本当に退屈な場所だ。
 ――どうせなら、誰かがわたしを壊してくれたらいい。
 とうに壊れきってしまったわたしを、いまさら壊そうというひとも、もういなくなってしまったけれど。

 泣き叫んだ。慈悲を乞うた。ゆるしてと何度も懇願した。
 世界はそれを、笑うばかりで。
 声も嗄れ涙も枯れ浅く息をするばかりのわたしに、いいこだねと微笑んだ。
 それでいいのだと、教え込んだ。

 だから、ねえ、これはとてもいいことなんでしょう?

 千夜の果てに、わたしは笑う。
 ぜんぶぜんぶ、壊してあげるね。


UP:2026-07-04
よければ感想ください!|д゚)ノシ