*基本情報 [#z5f96265] 睡月(すいげつ)~ 禍鎮め。生存している禍鎮めではもっとも年長の人物。対である斎と聖をすでに失っている。~ 能力は随一と評価されているが、回復を補助する聖が存在しないため、損耗を避け、他の禍鎮めがいる場合には温存されることが多い。 *人物像 [#p75ec8f8] 極めて穏やかな性格。明らかにどこかしら狂っているのが禍鎮め、という常識に反し、反発するわけでもなく、絶望しているわけでもなく、思考を放棄するでもなく、感情が偏るでもなく、ごく正常にしか見えない状態を維持している。~ ゆえに、禍鎮めとしての異常性から、一部の縛魔からはむしろ忌避されることもある。 安定しているが、ごく限られた人間関係の中で生きているため、やや鈍い。独りになってからはその傾向が強まっており、自分の中だけで一周して落ち着いて自己完結することもしばしば。~ 「どうも警戒されている気がする、たぶん他の禍鎮めへの悪影響を懸念しているのだろう。うん、しばらく距離を取って刺激しないようにしよう」 → 実際は「すごい気になるけどどう接したらいいのか……」的に悩まれていただけ、というようなすれ違いも量産。 *物語 [#w4a52902] 生家との間には何の情も通っておらず、ごく一般的な禍鎮めとしての扱いを受けて育つ。しかし、ともに育った『贄』の双子が「退魔は役目として背負うが、禍鎮めをはじめとする人柱には賛成しない」という立ち位置の家から出ていたため、例外的にごく親しい家族として触れ合っており、禍鎮めに対する嗜虐的な加害行為からも守られてきた、~ そのため真っ当な感性と安定性を備えており、二人を失った後もそれを維持している。~ 双子との間に限定されてはいたが、ごく普通に愛情を向けられていたので、禍鎮めにありがちな破滅願望や破壊衝動は薄く、自分を守ろうとする意識も強い。下手に負傷して聖に負担をかけることも厭っており、防御に秀でた戦い方を選択、結果的に最も安定して戦える禍鎮めとして長く一族に使われてきた。~ 表に出すことはないが、禍鎮めの制度に対しては極めて敵対的で、他の禍鎮めに逃亡の機会を与えたり、勘づかれない範囲で加害行為を妨害したり、出撃任務を肩代わりしたり、果ては『贄』を欠けさせて禍鎮めの発生を阻止したりと、裏ではいろいろ動いている。~ 偶然に出会った幼い月宮と親交を持った結果、月宮を起点とした、本格的に禍鎮めの犠牲を排除する動きにも加担。忌避され、消費され、個として意識されない、禍鎮め特有の立場を逆手にとり、かなり広範囲で「禍鎮めに何かできるほどの自主性などない」と舐めていた連中を荒らしまわった。